ナイトスクープ-声で電話をかける!?
昨日の探偵ナイトスクープで、プッシュホンの「ピ、ポ、パ」音を、指でボタンを押すのではなくて、なんと声で「ピ、ポ、パ」音を出して電話をかけるというのをやっていました。
プッシュホンは、DTMFと言う、低音(とはいっても600Hz以上)と高音(1200Hz以上)2つの周波数を合成することで0~9の数字や記号の信号音を送信する仕組みなのです。私は大学では情報工学専攻でしたから、ダイヤルパルス信号とDTMFの2方式による電話の仕組みを習ったことを記憶します。そのときに先生が、「DTMFの場合、その周波数を忠実に発声できる人が2人いれば、理論上、声で電話をかけられる」と話していて、私は思わず噴き出しそうになるくらいにウケたことを思い出しました。
とは言え、一般人が低音はともかく高音の周波数の音を発声することは容易ではなく、今回ナイトスクープでの実験を楽しみに見ていました。
依頼者の元ネタは、2008年のアニメ映画「名探偵コナン」で、ボートに残され助けを求めるコナンと女性がいるシーン。窮余の一策は、数十メートルは離れている建物に設置された公衆電話から110番すること。当然手が届かないので、コナン君がお腹からサッカーボールを取り出し、蹴りあげてボールを公衆電話に命中させて受話器を外し、2人で110番に相当する周波数を発声するというものでした。ボールが電話に当たったあたりでスタジオはどよめきだし、発声する場面ではどことなく「そんなアホな話があるか」という感じの笑いに包まれました。
カンニング竹山探偵も「これは漫画の話」と信じようとしないのに対し、依頼者はボールで受話器を取るところから再現したい、とこだわりを見せます。
そこで、音大で声楽をやってるという2人の学生に1時間特訓してもらい、一方で元日本代表のゴールキーパー本並選手を呼んできて、舞台が整いました。
ただちょっと誤算が…。本並さんはサッカー選手とは言えゴールキーパー。コナンの映画と同じくらい離れた所からだと1球も当てることができず。結局10メートルも離れているかどうかの至近距離から蹴ることに(それでも素人には難しいですが)。
1度目の”命中”のときは、当たって受話器が外れたことに全員大喜びしてしまい、時間切れで不通になってしまいました。気を取り直して2回目、受話器が外れたところで2人の音大生がタイミングを合わせて、110番、するわけにはいかないので117番(笑)の発声。するとなんと見事につながり、時報が流れ始めたのです。
理論的に可能であっても実際にやることはなかなか難しいもの。それを、バラエティ要素を加えてやってのけるのがナイトスクープのすごさ、面白さだと思います。まあ、高音部は声楽で訓練されている女性でないと発声できないでしょうけど、口笛なら男性でもいけるかもしれませんね。
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コメント
昔、ウッチャンナンチャンの投稿特報王国という番組があったのですが、その中に、姉妹で二つのDTMF声を出して、電話をかけられるという技の投稿があって今でも忘れられません。本当にできたのでしょうか。謎です。
投稿: 小羊 | 2011年7月27日 (水) 19時47分